【武蔵×ANCHANG対談】

●音楽と格闘技を融合させた武蔵さんプロデュースによる「MUSASHI ROCK FESTIVAL 2022」(通称・ムサフェス)の3回目が2月12日に豊洲PITで開催されます。今回は武蔵さんと、1回目から連続出場しているSEX MACHINEGUNS(以下マシンガンズ)のANCHANGさんの2人に話を窺えればと思います。

武蔵 前回行った2020年のムサフェスは10年ぶりの開催で、そこで続けて欲しいという声もいただきましたし、僕はこのイベントを大きくしたくて、それに繋げる気持ちがあるんです。

●大きなイベントというと?

武蔵 世界に発信できるというか、世界VS日本という図式でイベントをやりたいんです。ゆくゆくはそういう集大成的なフェスをやるためにも、ムサフェスを継続させたいんですよ。で、今年3回目になるムサフェスももっと早くやる予定だったんですけど、世の中がコロナになり、イベントを開催することが難しくなりましたからね。実は2021年の年内に3回目をやろうと思っていたんです。

●そうだったんですね!

武蔵 はい。で、様子を見つつ、今年2月にようやく開催する運びになりました。

●そして、ANCHANGさんは今回ムサフェスのオファーが来たときはどう思われました?

ANCHANG ありがとう!って感じです。友達で良かったというか、釣りにたくさん連れて行って良かったなと(笑)。

武蔵 こっちがありがとう!やけどな(笑)。付き合いも古いし、今回のムサフェスのLIVE STAGEに関してはロック、メタル寄りのバンドにオファーしているので、マシンガンズは1回目から出てもらっているし、今回も協力願おうと思いました。

ANCHANG オープニング・アクトには向いていると思います(笑)。

●もはやムサフェス=マシンガンズと言えるほど唯一の常連バンドですからね。

ANCHANG みんなのスケジュールが合わなかったからじゃない?

武蔵 誰よりも先に声をかけたのはANCHANGだから!

ANCHANG それは有難いですねぇ。もちろんやるからには一生懸命やりますよ。ムサフェスを盛り上げる役目を果たしたいし、ほかにもかっこいいバンドが出ますからね。

●2020年のムサフェスを振り返っていかがでしたか?

武蔵 10年ぶりの開催だったので、不安もあったんですよ。レジェンドファイターであるピーター・アーツ、アーネスト・ホーストに来日してもらい、最初に2人が入場したときにすごい歓声が沸いたんですよ。そのオープニングの時点でやって良かったなと思いました。で、BATTLE STAGE、LIVE STAGE共にパワフルなものを魅せてくれたし、特に今回も出場してくれる山下力也という選手は負けましたけど、ピーターの愛弟子(バダ・フェルダオス)からダウンをうばって、会場がものすごい歓声に包まれたんですよ。そこで格闘技ファン、ロックファンが一緒に盛り上がったときに、ほんまにこれは続けなきゃいけないと思いましたね。

●なるほど。

武蔵 今の格闘技の会場って選手が入場しても、そこまで大きなリアクションはなくて。ムサフェスは格闘技をあまり観たことがない人もいて、当時K-1で試合していた頃のように選手をもみくちゃにするような状況が起きていたし、選手もアドレナリンが出て、いい試合を魅せてくれたんです。この盛り上がりはムサフェスならではだなと。

●ANCHANGさんはいかがですか?

ANCHANG 例えばお笑い芸人をお笑い好きが観に行くと、いつ笑わせてくれんねんみたいな空気があると思うんです。音楽ファンならいい演奏しろよ、格闘技ファンならいい試合しろよ、みたいな見方になるから。ちょっと素直さが足りないというか。ファイターは試合を通して、こんなに凄いだぞ!と魅せられるから、会場の雰囲気は良かったですね。

武蔵 確かに。

ANCHANG ただ、格闘技には台本がないので、ここで盛り上がりましょう、というのは狙えないからね。

武蔵 選手の頑張り次第で、台本のないドラマがあるんでね。さっきも言ったように山下がローキックを打って、それからハイキックを打ったら、相手が大の字に倒れるドラマを魅せてくれたんですよ。そこでお客さんがウォー!と盛り上がりましたからね。

ANCHANG 自分が一番興奮しとったで、はははは。

武蔵 10-FEETのTAKUMAと抱き合ったからな。

●それはいい光景ですね!

武蔵 化学反応が起きたし、ロックに勝ったなと思いました。

ANCHANG あー!

武蔵 大会前にファイター全員を集めて、お客さんのほとんどはアーティストのファンやから、お前らがいい試合をして、お客さんを食えとハッパをかけたんです。すると、ライヴ以上の歓声が起きる瞬間が訪れたし、それはムサフェスならではの化学反応だなと。だから、今回も絶対にいい化学反応を起こしてくれると思います。BATTLE STAGEはファイター同士の闘いですけど、ある意味、LIVE STAGEとの闘いでもありますからね。逆にアーティストはファイターに食われずに、いいパフォーマンスをしてくれよと。

ANCHANG その通りですけど、理想論かなと(笑)。正直、やってみないとわからないから。ただ興味なくても凄い、面白いとか、わかってもらうにはいいイベントだと思いますよ。

武蔵 うん、僕自身がハードロック、メタル、パンクとか大好きなんでね。マシンガンズのライヴも数え切れないくらい行ってますけど、血湧き肉躍るというか、お客さんも自然とヘッドバンギングしますからね。1回目に出てくれたマキシマム ザ ホルモンだったら、モッシュ、ダイブして、体を動かしたくなるパワフルさがあったから。そのライヴを観ている感覚は、格闘技と似ているんですよ。自分は試合してなくても、選手の緊張感で自然と手に汗を握るんですよね。ロック、メタル好きのファンは格闘技も絶対共感できる部分は多いんじゃないかなと。

ANCHANG それはあるもんね。

武蔵 逆に格闘技を知らないロック、メタル・ファンでムサフェスに来たことで、格闘技めっちゃ面白いやん!って、好きになってくれたらいいなと。音楽もそうですけど、格闘技も生で観たほうが迫力を感じてもらえるから。

●では、今年のムサフェスは何かテーマはあるんですか?

武蔵 アーティストに関しては今回ハードロック、メタルの流れにある人たちを揃えて、マシンガンズも海外でライヴをやっているし、海外経験がある人たちを選ぼうと。さっきも言ったように、ムサフェスで大きなイベントをやろうと思っていて、海外の大物を参戦させて、世界VS日本という図式を作りたいんです。その意味でも海外で名が通っている日本のアーティストに出てもらおうと。

●ANCHANGさんは今回のラインナップについてはどう思われますか?

ANCHANG 凄いですよね。ムサフェスは将来を見据えたイベントなので、海外のバンドともコラボして欲しいなと。

武蔵 ANCHANG、やりますよ!

●今回はマシンガンズの音楽とも親和性の高いバンドがずらりと並んでいますよね?

ANCHANG 僕はおじさんですからね(笑)。若い力を魅せてもらって、勉強せなあかんなと。

武蔵 前回のムサフェスはマシンガンズにオープニング・アクトとして出てもらったけど、周りの意見を聞いても、マシンガンズのインパクトが凄かった!という声が多かったんですよ。

ANCHANG ほんま?

武蔵 うん! ベテランやし、安定した力があるというか。それは格闘技も同じで、ベテランで余裕も持って見れるファイターは安心感があるんですよ。マシンガンズであればどんな会場でも、安定した上でパワフルなものを魅せてくれるから。マシンガンズ節をブチかましてくれたら、会場のボルテージも一気に上がりますからね。その意味でもマシンガンズの存在感は大きいなと。

ANCHANG 頑張ります!トークの方で(笑)。

武蔵 喋りに集中して、歌うの忘れるのだけはやめてよ!

ANCHANG どこでやっても全力でやってますからね。

武蔵 それは何十回とライヴ観ているからわかるけど、いつも以上に頑張ってもらえたらなと(笑)。

●今回のBATTLE STAGEに関して、武蔵さんが考えたことは?

武蔵 ヘビー級、軽量級の2試合を組んでいるんですけど、前回化学反応を起こしてくれた山下力也はヘビー級の選手で、日本の格闘技界にはヘビー級の人が少ないので、ムサフェスではヘビー級の迫力のある試合を魅せたいなと。山下は上手く動く選手ではないけど、空手家で劣勢になろうともローを蹴り続ける大和魂を持ってますからね。
ANCHANG ヘヴィ・メタル的やね。

武蔵 そうそう! 今回の山下の相手も強敵ですけど、観る者の心を掴んでくれるんじゃないけど。対戦相手のジャイロ楠はスーパーヘヴィに近い体で、パンチの回転もすごく速いんですよ。前回以上に山下は苦戦するかもしれないけど、彼の空手スピリッツを観てもらえたらなと。

●ANCHANGさんがBATTLE STAGEに期待するところは?

ANCHANG どの試合も面白いですからね。知らない選手でも、ナイスファイトを魅せることで注目されますから。そこはリアルやなと。バンドが頑張ってメジャーに行くとか、それと同じですからね。僕自身も楽しみにしてます。

●最後に今年の意気込みを聞かせてもらえればと。

武蔵 ムサフェスがもうすぐ開催されますけど、音楽と格闘技のイベントはこのフェスだけですからね。是非会場に来て、その化学反応を楽しんで欲しいなと。

ANCHANG 理想論かもしれないけど、ロックで免疫性は上がる!格闘技で免疫性は上がる!と思っているので、その勢いを魅せたいですね。

(荒金良介)

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